湯河原へRSを駆って温泉旅行へ行ってきた。
助手席には75歳になる母を乗せて。
なにもバケットシートのクルマに乗せていくこともなかろうと言われそうだが、それは重々承知のうえでだ。
我が家にはトッポという普通なクルマがあるけれど、子供が孫を乗せて買い物に使うとかで使用不可。
ビートじゃ大人二人一泊分の荷物すら積めないからこれもだめ。
消去法で残ったクルマはRS。
健常者でも乗り込みにくいRSのバケットシートに、足が少し不自由なこの老婆がはたして乗り込めるか不安はあったけれど、湯河原に着くまでの何度かの乗り降りでしっかりと体得してくれた。
身体の小さな母は、お尻をバケットの淵に掛けタイミングをとってシートの中に落ちていく。
うまいもんだ。
バケットにすっぽり入り込んだ姿は、まるでチャイルドシートに乗せられた赤ん坊のようで思わず笑ってしまう。
こんなとき普通のセダンかミニバンだったら親孝行した気になれるんだろうけれど、しょうがない、こんな私に生んだのはアナタなんだから。
道中ケンカもせず何とか無事に家に帰り着いたけれど、考えてみたら母と二人で旅行したのは生まれて初めてだった。
今度行く機会があるのか分からないけれど、少し慣れたようだから次もRSだな。
母を実家に送り届けちょこっと洗車。何度見ても飽きないつるりんお尻。
帰り道の東名で997と少しばかり併走したけれど、彼のクルマも羽根をたたんだまま100キロプラスで走っていた。
壊れているのか、こだわっているのか。多分、彼も私のRS見て同じこと考えていたろう。